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ふと、思い出したので時期はずれですが
クリスマスイブの思い出を。。。

当時、私は小学2年生。
私の両親は共働きで、年間を通して開催されるイベントは正月と誕生日ぐらいのもで、誕生日ですらプレゼントに現金3千円とケーキを渡され、翌日に帰りが遅い両親をまちながら一人ケーキを食べる。

そんな状態ですから、クリスマスなんて平日となんら変わりない日でした。
私にとっては、それが当り前で、特にクリスマスを意識した事はありませんでした。

今日は24日、次の日から冬休みに入るので、学校は終業式のみで午前中に終わります。

早く学校が終わって、次の日から冬休み、私のテンションは高く、目をランランと輝かせながら、一人で昼食を取り、とてもジッとして居れる状態ではないので、友達の家に遊びに行くことにしました。

「そうだ、今日はあんまり遊んでいないコウタの家に行ってみよう!」

私は小走りにコウタくんの家に向かいました。

「コウタくん、あそぼ!」

しばらくして、玄関の扉が開きコウタが現れました。

「ごめん、今日はタケシとエイジとカナコ達と、クリスマスパーティーをするからあそばれへん」

・・・クリスマスパーティーなんかするんだぁ、しゃれてるなぁ。

やもなく、コウタと遊ぶのをあきらめ、過去に3,4回遊んだ事のある、違うクラスのケンタの家に遊びに行く事にしました。

「ケンタくん、あそぼ!」

しばらくすると玄関の扉が開き、ケンタのお母さんが出てきました。

「ごめんなさい、ケンタはリョウタくんのクリスマスパーティーに呼ばれて
いないのよ」

・・・

ややテンションが下がった私でしたが、明日からの冬休みの威力は強大で、すぐにテンションは元にもどり、今度は一番仲良しのシンジの家に行く事にしました。
学校でもクリスマスパーティーの話題が出なかったので、彼はパーティーに参加、ましてや主催などしていないと考えたからです。

シンジの家は酒屋さんの角を曲った所にあり、足早に酒屋さんの前まで歩いていくと、にぎやかな子供達の声がしてきました。
そっと、酒屋さんの角を曲がってジンジの家の方を見てみると、ジンジの家の玄関前に様々な色の包装紙に赤と緑色のリボンを巻いた、あからさまにクリスマスプレゼントを抱えたクラスメートが数人、今まさにインターホンを押そうとしている瞬間でした。

インターホンが鳴った瞬間、「まってました!」かのように、玄関からシンジが楽しそうな顔で現れ、数人のクラスメートを招き入れています。

・・・帰ろう・・・

帰り道、白い天使が私の肩に舞い降りました。

「雪だ・・・」

私は、「ジングルベル」を歌いながら帰りました。

帰宅後、「DX野球版」が欲しかった私は、野球版が入るぐらいの大きい紙袋を赤く塗り、靴下の形にして枕元におき、ちょっと早めに就寝しました。

朝目が覚めると、昨日、夜遅く帰宅しただろう酒臭いいびきをかいている父が、私の作った靴下形の紙袋をかぶり、そっと置いてありました・・・

「あぁ、やっぱりサンタクロースはいないんだ・・・」と、私は悟りました。

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